(记事転载)
日本の「质高インフラ」受注にも追い风
世界銀行は2025年3月から、投資やプロジェクト融資に伴う調達業務の改革に新たな措置を導入した。日本政府や企業に対する説明のために5月上旬に来日した世銀のヒバ?タブーブチーフプロキュアメントオフィサー (CPO) に話を聞いた。
(记事転载)
世界銀行は2025年3月から、投資やプロジェクト融資に伴う調達業務の改革に新たな措置を導入した。日本政府や企業に対する説明のために5月上旬に来日した世銀のヒバ?タブーブチーフプロキュアメントオフィサー (CPO) に話を聞いた。
世银は、第二次世界大戦で荒廃した欧州の戦后復兴を目的に、1944年に创设され、昨年80周年を迎えた。国际连合が国连宪章で定める専门机関の一つである。日本の东海道新干线や高速道路、発电所、製鉄所などの建设にも融资し、戦后復兴と経済成长を支えた。
その後、世界情勢の変化に伴い、世銀の目的は当初の戦後復興から、 開発途上国の支援に変化した。その中で、変化する時代の要請に応じて組織改革を続けてきた。調達制度の改革もその一つだ。
調達分野のトップとして改革を指揮するタブーブ氏にとって、今回は3度目の来日となった。調達制度の新たな措置について財務省国際局に説明した他、日本企業向けのビジネスセミナー「世界銀行調達制度のRated Criteria: 価格に見合った公正な価値の確保に向けて」を開催した。
セミナーは日本の大公司向けと、中坚?中小规模の公司向けでそれぞれ実施。さらにタブーブ氏は各公司との一対一の説明会にも対応し、并々ならぬ力の入れようを示した。
世银では、现在のアジェイ?バンガ総裁がマスターカードなどグローバル公司の経営者出身という背景もあり、调达改革に热心になっているようだ。
タブーブ氏は「バンガ総裁の考えでは、世银は业务上、市场と民间公司との连携を强化したい。日本公司には世银の融资にもっと関わってもらい、デジタル技术や、质の高いインフラ実施に伴う知见を今后の调达改革に取り入れていきたい。それを実现することによって一层魅力ある调达ができるようになり、国际协力においてもさまざまなイノベーションや技术の供给につながっていくだろう」と述べた。
タブーブ氏によると、世银の现在のポートフォリオは、世界145カ国で実施されている约1,500件のプロジェクトに総额约2,500亿ドルのコミットメントを有している。投资プロジェクト融资における民间公司からの资材?サービス调达契约は、年间平均で约37,000件、総额约$180亿ドルに上る。过去5年の累计では约20万件、総额约870亿ドルの调达契约があったという。やはり世界最大の国际开発机関ならではの调达规模である。
世银の调达业务の制度整备は、1964年に作成した调达ガイドラインに基づき制度化、実行されてきた。世银は被援助国に対して技术支援を提供し、受託者责任の监督を担当している。また、契约缔结前に大规模契约の事前审査を実施し、小规模契约については事后审査を実施している。
2016年には、新たな調達制度の連用が開始された。タブーブ氏は「以前は透明性、効率性、実効性、公平性や地元産業の育成を重視していたが、 2016年以降は、被援助国が直面する具体的な開発課題に密接に連動した調達アプローチを設計するため、被援助国との連携を強化している」と語る。
新たな調達フレームワークには、目的適合性があり、選択の自由、品質、および公共支出におけるValuefor Money (VfM) を反映した調達アプローチの柔軟性を促進している。
痴蹿惭とは、入札评価の基準に「価格的要素」のみならず、「非価格的要素」も取り入れる考え方だ。持続可能性への配虑など、価格评価しにくい要素についても考虑する。この概念によって「最低価格」による落札者ではなく、「最良価格」による落札者を选定することができるようになった。
こうして価格评価だけでなく、非価格的要素を评価することによって、质の高いインフラ整备を进めてきた日本の惯行が、世界中から注目されるようになった。例えば、建设物の调达において环境に配虑しているか、现地での雇用创出による持続性にも贡献しているかなどがある。
また、ライフサイクルコストの评価も重要な要素になってきた。これは製品や设备などの企画?设计から、运用?保守、最终的な廃弃に至るまでの全期间に発生する総コストのことで、导入に伴う初期投资コストだけでなく、运用や廃弃のコストなども含めた「生涯费用」を意味する。日本公司は「初期投资コストが高いが、ライフサイクルコストは割安」と言われてきただけに、この评価姿势は追い风にもなってきた。
一方、 Fit for Purpose の原則は、調達を進める上でアプローチをメニュ一方式にし、被援助国が選べるようにした。タブーブ氏は「その国に一番良いサービスのデリバリーにつながるものを選べる」と言う。
2024年、世界銀行グループの独立評価グループ (IEG) は、 2016年の調達枠組みに関するレビューを実施した。タブーブ氏は「IEGが行ったレビューでは、調達における品質重視の在り方がセクターや国によって異なり、一貫性に欠ける面があることが指摘された」と語る。こうした指摘を受け、被援助国やビジネス界からの広範なフィードバックを反映し、新しい要件の導入が進められた。
その结果、今年3月に加わった新要件の骨子は以下の通り。
世银はこれらの新しい措置に関し、被援助国と世银职员を対象に研修プログラムを実施している。また、プロジェクト调达戦略、市场関与アプローチ、品质の重み付けなどについて、支援、监视、精査を强化していく。
タブーブ氏は「エネルギー消費をどれだけ抑え、クリーンエネルギーをどれだけ使っているかなど品質の面で重み付けを加えることで、 ESG投資候補としても貢献できる。調達を通じて環境にポジティブなインパクトに寄与できる」と語る。
2016年の新要件に加え、今回の调达改革によって、入札时に品质项目がさらに重视されるため、製品やサービスの品质に优れた日本公司にとって竞争的な调达において大きなアドバンテージとなりそうだ。
调达の初期段阶から参画することで、世银と公司の双方が早い段阶から対话を重ね、共通理解のもとで调达プロセスを进めることが可能になる。
さらに、 2024年の改革では、小規模な契約を大規模なパッケージに統合する事が可能となり、世界銀行融資プロジェクトの契約が自社にとって規模が小さすぎて利益が出ないと感じていた企業をひきつけるための措置が講じられた。
タブーブ氏は「日本公司には世银の事业にもっと积极的に参加してほしい。それは日本のためだけでなく、被援助国にとっても良いことだ。日本の技术とイノベーション、さらには日本の働き方が、世银融资の投资プロジェクトがより良い开発成果を达成するのを支援できるからだ」と述べた。
パレスチナ出身。都市?地域計画および水資源工学の専門家。 1996年、世銀に入行し、中東?北アフリカ地域総局のプロジェクトオフィサーなど調達業務?政策に関係するさまざまな役割を担う。業務政策?国別サービス総局で主任調達専門官、ガバナンスグローバルプラクティス調達マネージャー、東アジア?太平洋、東部?南部アフリカ、ヨーロッパ?中央アジア各地域総局の調達マネージャーを歴任。 2024年9月から現職。
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